回答が優しい壇蜜さんの「三十路女は分が悪い」

consultation ‣読書本:Reading book

壇蜜さんがwebサイトで行っていた悩み相談(恋愛・結婚・仕事・将来)をまとめた内容と、ご本人曰く暗黒時代を含めた過去の回顧録が書かれている。

悩み相談のまとめ本は色々読んだことがあるのですが、壇蜜さんの本を読んで思ったのは、相手を慮って回答されているなということです。

壇蜜さんなりに相談者や相談者の悩みの種である人間の心情を考え、目先で解決する方法ではなく、こういう考え方・こういう方法で解決してみるのはいかがでしょうか?(少し時間が掛かるかもしれないけれども・・・)という回答の仕方に壇蜜さんの人柄が表れているように感じました。

私は仕事柄、日々相談に乗っていますが、書面上の悩み相談の回答は、簡単なように見えて難しいものだと思っています。
なぜなら人は基本、自分の都合の良い事しか言わないので、実際に話さないと分からない事が沢山あるからです(笑)

これはネットの世界でも言えます。
誰もがネットで投稿できる時代になり、正義厨が増えたと言われています。
しかし私から言わせれば、人間は元々無意識にジャッジする生き物ですから今も昔もそんなに変わらないのです。
ただネットが普及したせいで、断片的に切り取られた内容を読んだだけでこうだと決めつけ、身バレがしにくい事を良い事に自分というモノをアピールしやすくなっただけなのではないかと思っています。
ただ一つ言えるのは、昔よりも人間関係が希薄になった分だけ肯定や承認されたい人間はもしかしたら増えたのではないかと思っています。

人間には光もあれば闇もあります。
意識で動いている部分もあれば無意識で動いている部分もあります。
正義はある意味、光であり意識だと私は思っています。
しかし光や意識だけで生きていける人はいません。
闇は必ずあり、潜在意識は意識よりも人間を支配している部分が強いのですから、正しくあろうとしても潜在意識が支配する感情には勝てないのが人間なのです。

そして私からしたら正義という正しさや正解はやっかいなのです。
なぜなら正しさや正解は、立場や状況・状態、人によって違うからです。
だからと言って正しくなくて良いのなら、人を傷つけて良いだと言っている訳ではありません。
正しさや正解は人によって違うと言いたいのです。

だから周りに振り回されず、自分の中で納得できる答えを出せることが私は一番大事な事ではないかと考えるのです。
そのためには自分と向き合い、自分で自分ととことん話し合うことが一番悩みを解決する近道だと私は思っています。

だって人間はどれだけ人に相談して様々な回答を貰ったとしても、結局自分が納得できなければ行動になんて移さない生き物だからです(笑)