魂の記憶:アリスのエピソード②

self-development ‣魂:Soul

「めちゃくちゃ帰りたいのに・・・帰りたいのに~~!」と大号泣しながらアリスは帰りたい思いを私に訴えます。

「分かってるよ。思いやりが、思いやりとして成立していたあの場所に帰りたい思いはちゃんと分かっているよ。」

そう言うとアリスは駄々をこねたように

「帰りたい、帰りたい、帰りたい!あの時は凄く良かったの。本当に温かい光だったの。でもここは凄く寒いから一生懸命温めようとするけれど、どんどん私の力が無くなっているの。失くしたくなくの。あの場所に帰りたい思いを。自分の中のそれだけが大事で執着している。なんで帰れないの!凄く悲しい・・・・。」

「アリスが光にいたときの時代に執着する限り帰れないのだと思う。アリスにとってそんなにも良い場所なのに光の場所から出て行かないといけなかったという事は、何かしら変わらないといけない?変えなきゃいけない?という合図だったと思うから。それに転生する度に状況が変わっていっていて、本当はそれに合わせて変化や進化をしないといけなかったと思うの。でも光の場所に固執したアリスは変化も進化も拒んだのでしょ?」

「時代が違うってどこかで分かっていたけど、でもあの時が凄く幸せだったから、テレパシーでお互いを感じられたから。でも今は嫌な事ばっかりに敏感になってしまって・・・ツラいし、寒い。やっぱり帰りたい・・・。」

「そりゃぁそうよ。ごめんねアリス。キツイ事言うね。あなたは光の場所から転生した位の時に他人の要求に答えれば、相手が喜んでくれて自分の心が温かくなることを知ったのだと思う。だからそれを思いやりだと勘違いしてしまったのだと思うわ。だから転生する度に同じように他者に合わせれば心が温かくなると思って行動するようになったのだと思うけど、転生する度に上手く行かなくて、少しずつ何かがズレてきておかしな認識の仕方になってしまったのだと思うわ。そのせいもあって元いた光の場所に固執するようになったのだと私は思っているの。」

「人に合わせてあげる事はダメなの?たしかに時代が変わってことは分かっているんだけど・・・。」

「アリスの人への合わせ方は承認欲求で合わせているでしょ?だとしたらアリスの本当の思い、本音は別の方向を向いているのだから、そこで相手の思いとアリスの思いにひずみが生まれてしまうじゃない。そんな状態だとアリスの心が満たされるどころか、逆に相手に舐められて嫌な想いすることの方が多くなってしまうと思うけど。」

「そうなの・・・。よく利用されてたな・・・。捕まえられて嫌な目にあった事もあったし、埋められたこともあるよ。良いように使われ過ぎて周りの人たちは皆怖いと思っていた。言う事を聞かないとダメって・・・。私合わせてたら、恐い人達にすぐ捕まってたな。。。」

そう言って何かを思い出し、落ち込んだようにアリスは話すのでした。